ア・トライブ・コールド・クエスト

ヒップホップの黎明期からだいたい90年ぐらいまではその年代で区切られており、グランドマスター・フラッシュらはオールド・スクールとして位置づけられておりましたが、89年、新しいジェネレーションとして出てきたニュー・スクール代表としてデビューしたのがア・トライブ・コールド・クエスト(ATCQ)。
彼らの全く新しいサウンドは大きな注目を集めました。
とはいうものの、ニュー・スクールという呼称そのものはあっという間に廃れ、92年にドクター・ドレが「The Chronic」を出したあたりからヒップホップの図式はその土地土地の特色を色濃く出していく方向に転換していきます(ネクスト・スクールっていう言い方はあったかなあ)。

People's Instinctive Travels and the Paths of Rhythm / A Tribe Called Quest
1. Push It Along / A Tribe Called Quest / 7:41
2. Luck of Lucien / Davis, Jackson, Muhammad ... / 4:35
3. After Hours / A Tribe Called Quest / 4:38
4. Footprints / A Tribe Called Quest / 4:03
5. I Left My Wallet in el Segundo / Davis, Muhammad ... / 4:08
6. Public Enemy / A Tribe Called Quest / 3:48
7. Bonita Applebum / A Tribe Called Quest / 3:49
8. Can I Kick It? / Davis, Muhammad, Reed ... / 4:13
9. Youthful Expression / A Tribe Called Quest / 4:56
10. Rhythm (Devoted to the Art of Moving Butts) / A Tribe Called Quest / 4:01
11. Mr. Muhammad / A Tribe Called Quest / 3:35
12. Ham 'N' Eggs / A Tribe Called Quest / 5:29
13. Go Ahead in the Rain / A Tribe Called QuestTribe Called Quest / 3:58
14. Description of a Fool / Ayers, Birdsong, Davis ... / 5:41
ATCQのファースト。
それまでのファンク一辺倒のサンプリングからシングル(7)に代表されるような飄々としていながらも新しいアイディアに満ちた音作りが革命的でした。
また、それまではラッパーはみんな自分のちんこ自慢かブーたれまくりかしかないみたいなイメージがございましたが、ATCQはこの当時まだティーンエイジャーだったこともあってかわりと可愛い目のリリックでそこらへんがサウンドと合ってたんだろな。
ルー・リードの「Walking On The Wild Side」をサンプリングした(8)、当時ディー・ライトで世界的ヒットをかっ飛ばしていたテイ・トーワ(「Groove Is In The Heart」でQ-TIPが客演してる縁か)が後半「でもさでもさQちゃん、JB'sとかウチのディー・ライトとか・・・(不明)・・・70年代のPファンクがさ・・・(不明)・・・気がするんだよね~、な~んちゃったりして」と語りかける(10)、「ウェザー・リポートのレコードが・・・」と言っているトーワの声をサンプリングしたりとかやたら遊んでいる(11)あたりが当時既に固まりつつあったステレオタイプなヒップホップから既に脱却しているあたりがすばらしい。
マッチョなヒップホップはちょっとという人にもおすすめ。
今聴いても新しいと思わせるヒップホップの名盤。

The Low End Theory / A Tribe Called Quest
1. Excursions / Davis / 3:53
2. Buggin' Out / Davis, Muhammad, Taylor / 3:38
3. Rap Promoter / Davis, Muhammad / 2:13
4. Butter / Davis, Muhammad, Taylor ... / 3:39
5. Verses From the Abstract / Davis / 3:59
6. Show Business / Anselm, Dechalus, Kirkland ... / 3:53
7. Vibes and Stuff / Davis, Taylor / 4:18
8. The Infamous Date Rape / Davis, Muhammad, Taylor / 2:54
9. Check the Rhime / Ball, Davis, Duncan, Ferrone ... / 3:36
10. Everything Is Fair / Anselm, Davis, Muhammad ... / 2:59
11. Jazz (We've Got) / Davis, Muhammad, Taylor / 4:09
12. Skypager / Davis, Muhammad, Taylor / 2:13
13. What? / Davis / 2:29
14. Scenario / Davis, Higgins, Jackson ... / 4:10
ATCQの評価を一気に高めたセカンド。
前作のオモチャ箱のような楽しげなサウンドから一転してくすんだ音作りを探求、後年のディアンジェロの方法論に通ずるサウンドを早くも構築しております。
本アルバムのキーワードは「ジャズ」。
とは言ってもヒップホップにジャズのふりかけをまぶした感じで、それ風に仕上げるために(7)ではロン・カーターをゲストに迎えたりと雰囲気作りに腐心しております。
ファンクのサンプリングも白人バンドのアヴェレイジ・ホワイト・バンドをセレクトするあたりのひねり方がさすが。
そういえばデ・ラ・ソウルもホール&オーツをサンプリングしてたか。
このアルバムの発売当時天下を取ってたニュー・ジャック・スウィングはハードコアじゃないよ、と言い切る(11)、そしてバスタ・ライムスをゲストに迎えた傑作(14)と聴きどころ多数。
90年代初頭のヒップホップを牽引した傑作。

22:04:55 on 09/10/08 by yoshiki - Music

Comments

まご爺 wrote:

当時、Sam'sのおっちゃんとこにしょっちゅう出入りしてたのだが、意外や、People's Instinctiveがなかなか手に入らなくて、デラは知ってても、ATCQってなに?って状態だったよ。やっぱ、2nd出てからかなぁ。
ちょい自慢話。
デラがやってきたとき、アフターパーティー行ったら、プリンス・ポールがこっそり一緒に来ていたのを発見!ポールのNYの自宅の電話番号教えてもらって、NY行ったときにかけてみたら、留守電になって、それがまたかっこよくて、きゅきゅきゅ、こすってて、でもメッセージ残したけど、通じてなかったww
ぼくがいまのよし棒より若かった頃の話。

09/10/08 23:43:50

よしき wrote:

ATCQの「Bonita Applebum」がMTVでバンバンかかっててカッコイイ~と思っておりましたところファーストが運良く近所のレンタル屋にあったんでまずはテープで楽しんでおりました。
この当時は千葉のイナカだったんで、レコ屋が遠くてなかなか買えなかったなあ。
たしかディー・ライトの「Groove Is In The Heart」同じぐらいの時期にMTVだったかスペースシャワーでヘヴィローテーションだったような。
で、夜はZOOとか村上里佳子が出てた「DADA」をよく見ておりました(笑)。
アフターパーティーとか行ったことないや。
そういえばK-Ci&JoJoが来たときアフターパーティーがなんとか言ってたけど最悪のライヴだったんで怒って帰った記憶がある。
そうだ、ニフティのみんなと行ったんだ~。

09/11/08 11:07:19

よしき wrote:

なんかまたK-Ci&JoJoがボビー・ヴァレンティノといっしょに来るらしいですが・・・。
あ、ブーツィも苗場のフジロックなんかに出ないで都内・大阪あたりでショウやってくれればいいのに。
来てるの知らなかったし。
93年の年末年始は・・・、今となっては思い出したいような思い出したくないような・・・(笑)。

09/12/08 01:09:27

まご自慰 wrote:

K-Ci&JoJoはほんまひどかったな。なめるにも程がある。あのライブは、いまは懐かしきラブカナと行ったのだったよ。あののちジョデシは全く聞く気がしなくなった。
あ、もひとつ自慢は93年のカウントダウンはATCQダよ~~NYのパラディウム

09/12/08 12:48:15

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