ついにこのときがきた。

ニッポンイチのジャズ喫茶の誉れ高いベイシーに行ってまいりました。
はじめてその名を知ったのは大滝詠一がラジオかなんかで名前を出した20年ぐらい前だっけかな。
一度行ってみたいと思いましたが、なかなか訪れるタイミングもなく、このままで終わるかと思いましたが、今回東北に出張が決まり、その瞬間これはベイシーに是非行こうと心に決めた。
ちうか今回の出張のモチベーションはベイシー訪問で保たれていたと言っても過言ではない(笑)。

今日は午前中かけて仕事を終え、時に14時、市営駐車場にクルマを停め、いざベイシー店内へ。
二重構造の扉を開けると、薄暗い店内は客がひとりもいず、店主は電話中。
あれ今日定休日かなと思ったらどうぞと言われたのでストーブが置いている席へ。
かなりテキトーに座ったが、目が慣れてきて、ふと前を見ると、JBLのスピーカーがドカンと鎮座ましましておる。
どうやらベストのリスニングポジションに座ったらしい。

店主より「コーヒーでいい?」と聞かれたので「はい。」と言ったが、音楽はまだかからない・・・。
低いブーンという音がスピーカーから出ているので、アンプに電源は入っていそうだ。
するとまもなくビル・エヴァンスのヴィレッジ・ヴァンガードのライヴがかかった。
ワルツ・フォー・デビイではないなんかの編集盤みたいな見たことないジャケのモノ。
観光客用だったのかな(笑)。
しかし次にかけたアート・ペッパー・ミーツ・リズム・セクションでブッ飛んだ。
エヴァンスのライヴより音圧が段違いに高く、ものすごい迫力。

よくいう「プレイヤーの姿が見える」というよりは、オーディオの味つけがすげえ、という感じかなあ。
もちろん解像度は高いのだが、普段聴いている、SACDに代表されるデジタル的な解像度とはまったく違うアナログの極みと言うべきサウンドだった。
オーディオに興味を持ってから、デジタル的な解像度を持つサウンドはDA5555さんで体験してきたつもりだったが、こんな音は初めて聴いた。
クルマで言うなら最近のエンジンチューニングがコンピューターのプログラム書き換えでほぼ決まるのに対し、エンジン内を磨き、部品すりあわせを入念に行い、キャブレターを調整したチューニングと言うべきか。
アナログなんで、スクラッチ・ノイズもバンバン入るが曲に入ればまったく気にならない。

そして三枚目はトミー・フラナガンのトリオ演奏。
これも音のひとつぶひとつぶはそんなに細かいわけじゃないんだが、キャンヴァスがやたら大きいので、結果として全体がガチッとしたスゴい音になってるという感じ。

入店より一時間後、残念ながら席を立ったが、けっこうな音量で聴いたにもかかわらず、まったく聴き疲れしなかった。
二時間でも三時間でも聴けるし、もっと聴いていたかった。

なんかもう、アート・ペッパーはウチじゃ聴けなくなっちゃったなあと思いつつベイシーを後にした。
クルマで移動したが、ベイシーのサウンド体験の感動を薄めたくなかったので、R&Bもジャズもやめてモーツァルトのカルテット演奏を低く低くかけながら運転した。

機会があればまた行ってみたい。
そして今度はブルーノートを聴いてみたい。

すばらしい体験でした。

 

引っ越しとは関係なく音盤を買うとりますが、こないだとある直販サイトで去年出てたらしいサム・クックの「The RCA Albums Collection」を注文しました。
で、やってきたボックスの中身を確認したら8枚のCDのうち「Cooke’s Tour」の紙ジャケの中身がない・・・。
マイルズ・デイヴィスのボックスに続いて二度目の悲しい出来事でございます。
で、買ったとこに「こないだ買うたサムのボックスセットだが、『Cooke’s Tour』の中身がねえぜよ。」とメールしました。
すると「ホントにないかどうか再度ご確認ください。」と返信が来たので、間髪入れず「ねえもんはねえぜよ。」と再返信。

マイルズの時みたいにまたボックスまるごと来るのかな~とか思ってたら、本日ちゃんと「Cooke’s Tour」のジャケ+中身CDだけ送られてきました。
さすがジャパニーズ・ビジネスマン(笑)。

で、今回はその「Cooke’s Tour」の内容についてですが、ま、正直つまんない(笑)。
東洋的だったりラテンだったりハワイアンだったりとサウンドに変化をつけてますが、サム本人のヴォーカルがどうしようもなく淡泊。
ただの歌のうまいあんちゃんで終わっております。
この時期はちょうど自分のソウル的持ち味をどこまで出せばいいのか試行錯誤してた時期なんでしょう。
そしてこの後の「Swing Low」あたりからソウルとポップスのブレンド比率がわかってきて、「Twistin’ The Night Away」でオリジナル・ソウル・シンガーとしてのサム・クックが完成した、という感じでしょうか。

しかし中身はいってなかったからっぽの紙ジャケどうしようかなあ。
アナログ・ディスクのサイズだったら部屋に飾っても絵になるんだけどさあ~(笑)。


「The RCA Albums Collection」と「Cooke’s Tour」2枚。
中身についてはそのうちくわしく。

 

3/2に町田市民ホールでモータウンの祭典があるらしいと知った。

出演はモータウンを代表するアーティスト“ザ・テンプテーションズ”。
いや、正式名称は「RICHARD STREET lead singer of THE TEMPTATIONS ’71-’95」。
そしてスペシャルゲストにレイディーズ、TFOの面々も参加。
10年前に一部のソウル・ファンからりっちゃんと呼ばれたリチャード・ストリートがやってくる!

予定曲目はマイ・ガール、心の愛、ホワッツ・ゴーイン・オン他らしいです。
これで4,000円はやすい。
なんか楽しそうだなあ~。

たぶん米軍慰問のついでにちょっとみたいな感じなんだろと思ったら、今度の月曜は福岡サンパレス、火曜はアルモニーサンク北九州ソレイユホールちう名の九州厚生年金会館、水曜はiichikoグランシアタちう名の大分県立総合文化センター、一日休んで金曜は鹿児島、日曜は熊本、月曜は宮崎でやるらしい。
九州ガッツリ回ってるじゃねえか。
佐賀と長崎はどうしたんだろ。
プロモーターが押し込めなかったのかな。
九州回った後に町田ってのもワケわからんが、町田の次は新宿、横浜、そして江東公会堂ってのも味わいがあっていい。
で、その後一気に北へ向かって旭川と札幌でジャペンツアー終了。
すげえなりっちゃん。
本家のテンプスだってこんなにまわんないぞ(笑)。

あ~引っ越しの手伝いさえなきゃ行くのになあ~。

しかし、今、アメリカにテンプテーションズという名前のグループは何組あるんだろうか。

オーティス・ウィリアムズのテンプテーションズも最近どうなってるのかわからんですが、個人的には日本に来てくれるテンプテーションズを応援したいですな(笑)。

詳しくは↓をどうぞ~。

http://www.motown.taps.jp/campaign.html

 

ホイットニー・ヒューストンが死去した模様。
48歳か・・・。

彼女のキャリアとしては、スウィート・インスピレーションズのメンバーだったシシー・ヒューストンの娘として生まれ、芸能界の水で育ってビル・ラズウェルのプロジェクト、マテリアルのアルバム「One Down」収録の「Memories」が初録音なのかな。
その後にアリスタ・レコードの名伯楽クライヴ・デイヴィスと邂逅、まずはジャーメイン・ジャクソンのアルバム「Dynamite!」収録の「Take Good Care Of My Heart」のデュエットの相手をつとめた後、カシーフやナラダ・マイケル・ウォルデン、テディ・ペンダーグラスが参加したアルバム「Whitney Houston」とソロ・デビュー・シングル「You Give Good Love」をリリースしますが、ホイットニー・ヒューストンの名を一躍挙げたのはマリリン・マックーのカヴァーとなるイケナイ恋の歌「Saving All My Love for You 」でしょう。
どうでもいい話ですが、この歌の「’Cause tonight is the night」のところが「貸さない、いいじゃない」で空耳アワーに出てたなあ。
この完全無欠のブラック・ポップ・アルバムで一躍最前線に躍り出た彼女は87年にはよりポップに振った「Whitney II」をリリースしますが、ポップ・チューンよりはアイズレー・ブラザーズの「For The Love Of You」のカヴァーがよかった。
そして90年には当時売り出し中のL.A.&ベイビーフェイスがプロデュースをつとめた「I’m Your Baby Tonight」、さらには92年に主演した映画「Bodyguard」のサントラでマイケル・ジャクソンに肩を並べるほどのスーパースターに駆け上がりましたが、以後はサントラ中心に曲を発表、ベイビーフェイスがプロデュースした「Exhale (Shoop Shoop)」がよかったですが、 個人的な興味はここまで。

私生活ではエディ・マーフィとのロマンスが噂されてましたが、なぜか92年にボビー・ブラウンと結婚、ボビーのアルバムで「Something In Common」をデュエットしますが、ここからダメ夫婦への道をまっしぐら。
離婚寸前にはなんかのしょうもないバラエティ番組に出てたとか出てないとか。

ボビーとの離婚後もコカインに耽溺して容姿も声もボロボロになっており、一度復帰した様をYouTubeで見ましたが、もう見てられないレベルでした。
それでも09年にアルバム「I Look To You」をリリースしましたが、当然というか、往年に比べるとさほどの出来ではありませんでした。

彼女の不幸はマイケル・ジャクソン同様になまじクロスオーヴァー路線で大当たりしてしまったために大作主義にならざるを得なくなってしまい、その後ヒップホップに代表されるような生々しい黒人音楽が主流になっていく波に乗っていけなくなってしまった部分はあると思います。
ヒップホップからの支持も取りつけられなかったし、そういう曲も作らなかったし。
そこらへんは彼女の叔母であるディオンヌ・ワーウィックと同じ道を歩んだ、といっていいのかな。
ディオンヌ自身はポップ・シンガーを貫きましたが。

最近では破産寸前だったというニュースしかなく、再起したもののこれはどうなんだろうと思っていた矢先の訃報。

世界的スーパースターの冥福をお祈りしたいと思います。

 


Side A
1:It’s Only A Dream
2:Don’t Stop
3:You Are Everything
4:New

Side B
1:Plain As Black And White
2:It’s On Me
3:Star
4:It’s Only A Dream (Love Mix)

85年にリリースされたドクター・ヨークのアルバム。
ブラック・ディスク・ガイドのレビューを見て以来ずっと興味があったんですが、20年以上前にCDになったっきりで、サム・ディーズの「Secret Admirar」はたま~に見たことがありますが、ドクター・ヨークのこれは一回も見たことがない。
いつか聴きたいなあと思ってましたが、CDはあきらめ、レコ屋パトロール中に状態の良いアナログが安く出てるのを見つけたんで、とりあえず買いました。

アルバムはドクター・ヨークの声を生かしたひたすらに甘い曲が並びますが、この数年後にアーロン・ホール擁するガイが登場してからこの手のスウィートさを持ったシンガーはほぼ駆逐されてしまい、20数年経った今も未だに完全復権といかないのが悲しい。

A面に針を落とすと、のっけのA(1)から濃厚に甘く甘く仕上げてきております。
これは素晴らしい。
ミディアム・アップのA(2)は80年代中期ならではのエレクトリックなアレンジを加えた腰にくる出来。
そしてスタイリスティックスのカヴァーA(3)がこれまた素晴らしい。
交互にくるアップA(4)はやや性急か。

B面はスクエアなエレキドラム・ビートのアップB(1)、B(3)、デロデロのB(2)そしてA(1)の余韻を残したB(4)でアルバムは幕を閉じます。

アップはやや内容的には落ちますが、85年のこの時期はシンセに代表される楽器の使い方にまだ試行錯誤してたんだなという感じですな。

この時期のスウィート・ソウルとしては出来は一級品、この直後に出てきたデフ・ジャムのオラン・ジュース・ジョーンズより古くさいですが、甘みは十分以上。

ステキなアルバムです。

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